永久機関詐欺?
【Olympicがストップ高気配、「フリーパワー」のヒット期待】
(略)
17日朝の民放情報バラエティ番組で傘下のサイクルオリンピック(東京都国分寺市)の「FREE POWER(フリーパワー)」が紹介され、買い材料視された。ギア内部に搭載されたシリコーンを踏み込み圧縮することで、その反発力を推進力に変換するというもの。電気を使わずに電気自転車なみに楽に漕げ、どんな自転車にも搭載できるということからヒット化を期待する動きとなっている。
2018/06/18
(会社四季報ONLINE)
2年以上前の話になるが、 上記のニュースがあった。
ホームセンターを展開するOlympicが、自転車に関する新製品を開発し、株価がストップ高になった。新製品とは下図のような仕組みだ。
当時、「永久機関詐欺じゃないのか?」「こんなインチキすぐにばれて株価も下がるだろ」とか思っていたが、株の売買をしていなかったのでそのままスルーした。その後、記憶から消えていたが、久々に思い出したので、その後どうなったのかを調べてみた。
やはり、高値の約1,350円から元の約600円まで戻っていた。
(最近は別の材料で値を上げているようだ。)
フリーパワーの効果を普通に考えると、
・エネルギ的にはシリコンの伸縮熱の分だけ損をする。(微々たるものだが)
・ペダリングのトルク変動を均す効果はあり得るが、楕円リングの方が100倍(?)効果ある。
・柔らかい靴を履いたのと同等以上のクッション効果は期待できる。
と言ったところか。
「クッションの効果で疲れにくい」と宣伝するなら良いが、「電気を使わずに電気自転車なみに楽に漕げ」と宣伝しているところが悪質だ。
最近では、微妙に広告の文言を変えてきているようだが。。。
発売元は本当に効果があると信じているのかどうか、とにかく売れて儲かれば良いというのは理解できるのがだが、なぜにメディアがこうも永久機関的なものに騙されるのかが理解できない。
大手新聞にも、この手の発明が定期的に紹介されるが、社内でチェックしないのだろうか?